機械割はPayOut率のこと
「機械割」は主にスロットなどで用いられる用語の1つです。
一般的にはpayout率や還元率といった方が浸透しているような気がします。
なんて話を先日記事にしました。
今回はここからさらに踏み込んで実際に機械割を計算する方法と計算方法を解説していきます。
公表されている機械割があてにならない理由やほとんどの人が間違っている計算方法についても解説していきますので楽しんでいってください。
ざっくりとした計算方法
「この台の設定6は機械割110%だから~~~~」みたいな感じで使われる機械割ですが、まずはどのように算出されるかについてです。
計算方法はめちゃくちゃ単純で、
出てきたメダルの枚数÷使用したメダルの枚数×100
となっています。
要するに入れた枚数よりも出てくる枚数が多いと100を上回り、少ないと100を下回ります。
一般的には客として遊びに行くので100を超えているとメダルが増えて嬉しいと思っておけばいいでしょう。
ちなみに一般的な6号機では設定が6段階あり、最低が設定1の97%程度、最高が設定6の110%程度となっています。
最近では80%くらいしかない設定Lみたいなものもありますが、普通は打つことがないのでいったん割愛します。
一般的な機械割のイメージ
はじめに言っておきますがこれは間違った解釈です。
よくある勘違い
使用したメダル数の計算方法が消化したゲーム数×1ゲームに必要なメダル数になっている。
具体的言うと
1Gを3枚ベットで遊ぶ台を8000G回すときに必要なメダルの枚数は
3枚×8000G=24000枚
となる。というものです。
設定6確定演出が出て機械割110%の台をぶん回していたとしたら
110%=(24000枚+X枚)÷24000枚×100
X=2400枚
となり期待収支は+2400枚となります。
一見正しいように見えますが、どこがおかしいかわかりますか?
これは次の章で解説します。
まれにある大間違い
そもそもの式が出てくる金額÷入れた金額。
設定1で機械割97%の台を遊ぶときに1万円使っても確率的には9700円になって返ってくるはずだ。みたいな考え方ですね。
完全にカモですが、どこがおかしいかわかりますか?
これはさくっと解答を出しておきます。
当然スロットではボーナスやベルなどで払い出しがあります。
この払い出されたメダルはもう1回遊技に使っていますよね?
払い出された分だけ多く遊技をするのであればその回数の分だけ×97%の減額をされることになります。
払い出されたメダルを絶対に使わずにすべて入金したメダルで遊技するなら機械割=出てくる金額÷入れた金額になりますが遊技機の遊び方的にそんなことしてる人は一人もいませんよね。
機械割の実際の解釈と計算方法
使用したメダルの計算方法
まず、使用したメダルの計算方法ですが愚直に数えるしかないです。
3枚BETは当然3枚INですが、ジャグラーなどのボーナス中は2枚BETになるのであれば当然2枚INです。
さらに言うと先告知で3枚ベットしてるときにボーナスをそろえると3枚INですが、あと告知でボーナスを1枚でそろえる場合は1枚INです。
また、リプレイは0枚で回せるので0枚INで計算するというのが保通協の試験では採用されています。
じゃあこれを聞いてジャグラーの機械割出せる人っていますか?となりますが、僕は出せません。
普通の人はリプレイ込み、ボーナスも3枚、ボーナス告知後も3枚でしか計算してないんじゃないですかね?
獲得したメダルの枚数
リプレイは0枚ということがここで言いたいことのすべてです。
使用したメダルの計算でリプレイを0枚INにしたんだから当然と言えば当然ですね。
具体的には
リプレイを0枚OUT0枚INで計算する
リプレイ9G9枚役1Gの時
9÷3×100=300%
リプレイを3枚OUT3枚INで計算する
リプレイ9G9枚役1Gの時
(3×9+9)÷(3×9+3)×100=160%
極端な例ですが、同じ遊技結果なのに機械割が全く違って出てきます。
A+RT機なんかだとリプレイの数はかなり増えるので気を付けておきたい部分ですね。
よくある勘違いの例をちゃんと計算
まずは前提条件を出しておきます。
- 機械割110%
- ゲーム数8000Gで疑似遊技なし
- リプレイ確率は常に1/7.3
- 2枚、1枚BETはない
まあ上のやつの計算でも言ってなかったですが同じ条件です。
ちなみにリプレイ確率を1/7.3としたのには明確な理由があり、法律で1/7.3以上にしないといけないと決まっているからです。
厳密には1ゲームあたり4.1秒で遊べることにして、1分間に400円までしか使えないように決められています。
その条件を満たすように0枚IN0枚OUTの水増しリプレイ確率を決めると1/7.3になるんですね。
まあそんな豆知識はともかく機械割を計算していきます。
まずはリプレイゲーム数
8000G×(1/7.3)=1096G
続いて3枚BETしたゲーム数
8000Gー1096G=6904G
3枚BETで回すのに使った枚数
3枚×6904G=20712枚
3枚BETで回した時にもらえる枚数
3枚×6094G×1.10%=22783枚
増加枚数
22783枚ー20712枚=2071枚
よくある勘違いの気持ちで計算した機械割との差
2400枚ー2071枚=329枚
この差が大きいか小さいかはあなたが判断することですが、1枚20円で借りていることを考えれば6000円以上も差があるので小さいとは言えないのでしょうか。
そもそも機械割はたいしてあてにならないよ
これを参考にするしかないですが…
基本的にほかに機械割が出ている資料がないのでメーカーの公表値を参考にするしかないんですが、正直あまりあてになりません。
というのもそもそも公表されている機械割がどうやって計算した値なのか全くわからないからです。
- リプレイは3枚?0枚?
- 非有利区間から有利区間転落まで?
- RAMクリアから○○ゲーム到達まで?
- 目押しはどのくらいできてるの?
- 告知画面より先にボーナスをそろえられる場合は?
- エンディングでわざと押し順外して枚数調整してるの?
- 有利区間頭がCZの台はCZ確定してるのにヤメるの?
- 同じ条件を何度も繰り返してるの?(繰り返すなら何回繰り返してるの?)
- 閉店って考慮してるの?
これに完璧に答えられる人は一人もいません。
というかメーカーや台によって条件はバラバラのはずです。
リプレイが0枚か3枚かで遊技結果が変わるのはさっき書いた通りですが、逆に言うと遊技結果を見て機械割を計算している場合は機械割自体が影響を受けます。
設定変更時に熱い台があれば1億ゲームぶん回しで機械割取るのと8000G×1000本で機械割取るのでもだいぶ機械割は変わります。
このように切り取り方次第でいくらでも機械割は変わってきます。
公表されている機械割はメーカーが台を売るための営業資料として作成したものなので、当然メーカーが好きに決めたやり方で機械割を記載していると思っておいた方がいいでしょう。
それどころか計算やシミュレートすらせずに詐称している可能性だって全然あります。
ただし、最近はホールでの機械割なんかも個人で見ることができて、あまりにもおかしい台はすぐに情報が広まったりするので大幅に違うってことはなくなってきているでしょう。
さすがに1日程度じゃ確率は収束しない
- 営業時間1日13時間
- 1時間当たりのゲーム数約800G
- 1日約10000G
これじゃ確率が収束するには少なすぎです。
スロットの出現役の値数は65536まであります。
当然ほかの乱数だって大量にあります。
1日程度じゃ出現しない乱数のほうが多いんですね。
フリーズ確率が1/65536だったりしますが、フリーズっていうのは毎日開店から閉店まで打ち続けて1週間に1回ようやく見れるくらいの確率なんですね。
個人的に機械割を出すなら1億Gは欲しいと思っています。
1日フル稼働の設定確定台なら13000台の計算です。(本当は6.5536億G欲しい)
僕らが知りたい機械割は設定1の機械割ですが当然設定1確定台なんてないので(確定演出がないから)13000台もデータを集めるなんてかなり難しいですね。
立ち回りの時に頭の片隅に
- 機械割は基本メーカーが出すよりも辛くなる
- もしかしたらリプレイは0枚計算だから106%じゃなくて104%かもしれない(逆もあり得る)
- 設定4は公表値でギリギリ104%だから4っぽいけど他のよさそうな台もあるし移動でいいかな
現実的なところで言うとこんな感じに立ち回りに生かすことになると思います。
特にボーダーギリギリの104~106%くらいの設定4,5あたりの台を打つときは注意が必要です。
メーカーが出した機械割がギリギリ自分のボーダーだったら基本的には足りてないと思っておいた方がいいでしょう。
これはリプレイが0枚計算で出されていた場合、リプレイ3枚INで計算する機械割は100%に近づくという性質があるためです。
加えて目押し100%、ボーナス察知ほぼ最速、閉店欠損なしなどが前提条件となっている可能性も十分にあるからです。
もちろん完全攻略すれば機械割通りになる可能性もありますが現実的じゃないですね。
だたし、公表されている機械割が普通にユーザーが思っている通りにリプレイ3枚INで計算されている可能性も十分あるので最終的にはお好みで判断してください。
まあ僕は公表値104%で設定確定の台なら基本捨ててしまいますが。
最後のまとめ
今回は前回の還元率の記事から少し踏み込んでスロットの機械割について解説していきました。
基本的にみんなざっくりした計算方法で機械割を計算していると思いますが、本当の計算方法と比較すると意外と差があってびっくりしたのではないでしょうか?
機械割でボーダーを決めていた人は今後の立ち回りのボーダーは少し上がってしまうかもしれませんね。
とは言え本当の機械割の計算はぶっちゃけ非常にめんどくさいので普通に簡易版の良くある間違いのほうで計算してもいいと思います。
終日打ちっぱなしで暇なときは本当の機械割で何枚増えるのかを計算してみるのもいいんじゃないでしょうか。
また、盲目に公表されている機械割を信用していくのもよくありません。
あくまでも公表されている機械割はメーカーが台の販売のために作成した資料で、メーカー側の都合がいいように前提条件が決められています。
取りこぼし要素が多数あり上乗せ要素が少ないので基本的には公表値よりも下がると思っておいた方がいいでしょう。
やはり今後の立ち回りのボーダーは少し上がってしまうかもしれませんね。
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