供給面で問題があるのか?
以前コオロギ食についての記事を書きましたが、そもそもの話なぜコオロギを食べるといった研究がされているのかというと、現在の食糧のままでは、栄養面のほかに環境面と供給面で課題があると思われているからです。
要するに、栄養のある環境にやさしいものを安定して大量に作れるのがゴールとなります。(味の改良とかもあるけど)
とは言えコオロギ食はガバガバのガバといった感じのお粗末なもので、少なくとも現段階ではお世辞にも次世代の食糧とは言えません。
栄養面や環境面については前の記事で触れたとして、そもそもの供給面で問題があるのかについてはあまり触れていませんでした。
なので今回は食糧危機が起きるだのなんだの言われていることがでたらめなことついて理由を解説していきます。
さっくり理由を書くとこんな感じ
- 食糧の廃棄量が多い
- 食料関連の就業者が少ない
日本は自然豊かな技術力も労働力のある国なので食糧危機は起こりません。
食糧危機とは
そもそも食糧危機とはどういうものなのかといった定義の話ですが、Wikipediaにはこんな説明があります。
有体に言えば「食糧不足が危機的状況に達すること」(ないしそれに対する懸念)であるが、食料の不足はすなわちこれを消費する社会全体に影響を及ぼし、社会体制の現状維持が難しくなることなども懸念される。
これらの発生要因として21世紀初頭の現時点で懸念されているのは、人口爆発、世界的な異常気象による不作、地球温暖化の影響による気候の大幅な変動、世界大恐慌など経済的な混乱、バイオ燃料への過剰な転換による食糧生産能力の低下、食糧不足を背景とした穀物商社による寡占、特に開発途上国においては、国内のインフラストラクチャーの未整備を背景とした食料流通の困難、農家保護を目的とした国々の高い関税に阻まれることで、輸出の拡大を通して現金収入確保や生産拡大の困難なども懸念される。
食糧危機 – Wikipedia
「食糧不足が危機的状況に達すること」を食糧危機としています。
下の方の解説が長々してますが、要するに人口、異常気象、経済危機、アホな政治とかで食糧が不足すると現代でもなるかもね的な話をしています。
また、開発途上国だとインフラや政治の問題で発生しやすい的なことも言っています。
めちゃくちゃ大雑把に分けると、環境的な要因と人為的な要因に分けられそうですね。
確かに環境的な要因で食糧が減った場合は食糧危機と言えるでしょうが、人為的な要因の場合は準備不足や認識不足なだけで食料怠慢と言った方が適切でしょう。(今僕が作った言葉です)
食糧危機が起こらない理由
少なくとも日本では食料怠慢は起こりえるかもしれませんが、食糧危機は起こらないです。
その理由は上の方でも書きましたが、
- 食糧の廃棄量が多い
- 食料関連の就業者が少ない
です。
詳しく解説していきます。
食糧の廃棄量が多い
食糧が足りていないということは、当然食べられるものは食べてそれでも足りないという状態になるはずです。
つまり廃棄は無いか非常に少ない状態となります。
じゃあ今の日本の食糧廃棄はどれくらいかというと、消費者庁のデータではこんな感じです。
日本では、まだ食べられるのに廃棄される食品、いわゆる「食品ロス」は522万トン(※)。
これは、世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食料支援量(2020年で年間約420万トン)の1.2倍に相当します。
また、食品ロスを国民一人当たりに換算すると”お茶碗約1杯分(約113g)の食べもの”が毎日捨てられていることになるのです。「もったいない」と思いませんか?
食品ロスについて知る・学ぶ | 消費者庁 (caa.go.jp)
毎日113gも捨てられているなんてなかなかなものですよね。
まあこの中には可食部なだけで普通食べないよね的なもの(大根の葉とかニンジンの皮とかパセリとか)も含まれているでしょうが、賞味期限切れで廃棄される弁当や残された食事なども多く含まれているでしょう。
物にもよりますが、成人男性の平均摂取カロリーが2000キロカロリーほどだと言われているので4~5人の廃棄で1人分賄えるくらいでしょうか。
あとコオロギ食の記事でも触れましたが、乳牛を無能な政策のせいで無意味に処分したりもしていますし廃棄を減らそうとすればまだまだ余裕がありそうですね。
食料関連の就業者が少ない
そもそも供給面で心配なら供給する人を増やせばいいわけですが、じゃあ食糧を作ってくれる人はどれくらいいるのか?を見てみます。
これは令和2年の国勢調査の結果ですが、農業・林業の15歳以上の就業者は全体の3%です。
もちろんその他に分類されている漁業も食料関連の就業者ですし、作るだけだと市場まで届かないので加工、運送、卸売や小売も一部は食料関連とは言えるでしょう。
とは言え、食糧生産にかかわりのない職業の就業者の割合が高くなっている傾向があるのは事実です。
ちなみにもっと前のデータだとさらに顕著です。
これは第1次産業が減って第3次産業が増えていることが悪いかどうかはともかく、今の日本では食糧を作る側の人間が減っているので、そこの人口を増やせば食糧はまだ作れる余力があるということになります。
アダムスミスも農業が国の根源で、農業で十分な食糧が確保出来たら農業以外の産業が生まれる的なことを言っています。(かなり意訳が入ってますが…)
つまり、根源の農業(第1次産業)が足りていないのであれば、(農業が十分に食糧を確保できたときに生まれる)他の産業から人を引っ張ってくればいいんです。
とどのつまり現在は1人の農家が33人の国内生産の食糧を支えているようなもので、これは過去のデータから見てもたしかに負担が大きすぎます。
国内の生産量では賄いきれないし、そもそも海外で安い人件費で大量生産する方が価格が抑えられるということで輸入に頼っているというところもあります。
僕も何の役にも立たないようなクソみたいなゲームを作るのが本業ですし、このようなたいして役にも立たない仕事をしている人を第1次産業がやりたくなるような気持ちにさせる政策や実際に第1次産業に従事できるようにする教育が必要でしょう。
今はサラリーマンになるための教育しかしてませんからね…
なんにせよ本当に食糧危機になりそうなのであれば、食糧生産系の職業を充実させるために政府はもっと政策を打つべきでしょう。
僕が1分で考えただけでも
- 農業従事者には免税・支援金
- 過剰生産分は政府が保証額で買い取り
- 公的機関で農作業(学校教育や刑務作業)
- 政府が初心者の指導、後継者探ししてる農家とマッチング
とか思いつきますし、何もしてなかったらもうダメなところまで来てましたじゃ話になりません。
最後のまとめ
今回は「【まだ大丈夫】日本で食糧危機は起こらない」というタイトルで日本で食糧危機が起こらない理由について解説しました。
最近コオロギ食が話題になっていましたが、なぜコオロギを食べるという話になったのかというと現在の食糧のままでは、栄養面のほかに環境面と供給面で課題があると思われているからです。
なので今回は食糧危機が起きるだのなんだの言われていることがでたらめなことついて理由を解説しています。
そもそも食糧危機とは「食糧不足が危機的状況に達すること」だそうです。
環境的な要因や人為的な要因があるようですが、人為的な要因は正直ただの怠慢みたいな話なんで「食糧怠慢」とでも呼んだ方が適切な気がしますね。
食糧危機が起こらない理由としては以下の2つです。
- 食糧の廃棄量が多い
- 食料関連の就業者が少ない
現在の日本の食糧廃棄量は522万トンで国民一人当たりで言うと茶碗1杯分を毎日捨てている計算になります。
最近は政府がわざわざ乳牛を処分させようとしていたりするので、食べ物をたくさん捨てているのに食糧危機とはならないでしょう。
また、そもそもの話として日本の食糧関連の就業者は非常に少ないです。
令和2年の国勢調査では第1次産業の就業者は3%となっています。
昭和45年には20%ほどだった食糧を生産する第1次産業の就業者が年々減り続けて今3%ということは、逆に言えば第1次産業に人を戻せればその分だけ食糧を生産することができるようになるということです。
農業で食糧が十分に確保出来たら農業以外の産業が生まれるのであれば、食糧が十分に確保できない場合は農業以外の産業で働いてる人に農業をやらせればいいでしょう。
要するに実は食糧は余っているし、生産の方でもがっつり舐めプしているのでこれで食糧が足りないなんてことはありえません。
それでも食糧危機になってしまうとしたら明らかに人為的な要因が原因となりますが、それは食糧危機ではなく食料怠慢というべきでしょう。
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