Google Colabの警告
4/21あたりから一部の関数で以下のような警告が表示されるようになりました。
警告
https://colab.research.google.com
実行中のコードは許可されていない可能性があるため、今後の Colab の利用を制限させていただく場合があります。よくある質問で指定されている禁止行為をご確認ください。
まあ読んだままのことをそのまま言うと、なんかよくないコードがあるから場合によっては垢バンすっぞという脅しです。
これは関数の中に”stable-diffusion-webui”の文字列があると表示されるようです。(ほかにもあるかもしれないけど)
!pip install -q https://github.com/camenduru/stable-diffusion-webui-colab/releases/download/0.0.16/xformers-0.0.16+814314d.d20230118-cp38-cp38-linux_x86_64.whl
!git clone -b v2.0 https://github.com/camenduru/stable-diffusion-webui
print("stable-diffusion-webui")
上の2つはもちろん、printでも出てくる…
ちなみに以下のようにすれば警告は出ないのでピンポイントで”stable-diffusion-webui”の文字列を狙い撃ちしている可能性が高そうです。
print("stable diffusion webui")
print("stablediffusionwebui")
print("stable-diffusion webui")
警告を読む限り Colab が使えなくなるだけっぽいですが、場合によってはGoogleアカウント丸ごとバンされる可能性も十分にあるので続行は絶対にしないでください。
なんでこんなことになったのか?
そもそもGoogle Colabは機械学習、データ分析、教育などに使う目的のサービスです。
しかし、最近の画像生成のブームの影響で、GPUなどのリソースがサポートできなくなってきているとのことです。(Chris Perryさんが本当にGoogle Colabの中の人かどうかはよくわからんけどたぶんそうという前提で進めます)
今のご時世、日本語に翻訳なんてブラウザの機能で一発ですが、訳してみるとこんな感じです。
ロボットおじさん「コラボ逝ったあああああああああああ」
colabおじさん「GPUが爆音で動いてるンゴ…今までは無料ユーザーでも優先して処理してたけど、もうstable diffusionのwebUIを使ってるやつサポートし続けるのは無理やで」
まあ厳密には違う訳なんだけど言ってることはこんな感じです。
解決策
解決策なんて見出しを付けておいてなんですが、解決策はないです。
一応考えられるパターンを4つ用意しましたが、何とも言えませんね。
パターン1 有料登録
ひげおじさん「有料版の課金めっちゃしてるんだけど、Gradio UI※使うこと自体が利用規約違反ってこと?」
※Gradio UIはPythonでWebアプリケーションを簡単に作れるライブラリーのことで、AI画像生成民にとってはstable-diffusion-webuiの事だと思っても問題ないはず。
colabおじさん「課金してるならOKやで。Gradioええもんやし、stable diffusion webuiみたいにならんならええよ。」
こんな会話になります。
これちょっと微妙ですよね…
普通に考えたらGradio UIはOKでも有料版でもstable diffusion webuiはダメってことになりそうな気がします。
もちろんGradio UIがOKなら当然大丈夫ってこともあるかもしれないので、この辺は今後の動向次第ですね。
とは言え、有料版に登録したら問題解決とは言えなさそうなのであまりオススメできません。
そして、どうやら海外版のFAQにはリモートUIの使用を禁止するという文言が追加されているようです。
日本語版はまだなので何とも言えませんが、数日で追加されると思いますしいったんは待ちでいるのが無難な気はします。
追記4/23
「もうちょい下のツリーにプロ版ならOKやで」って言ってるのがあったんで、おとなしくプロ版にするのはありかもしれません。
まあ、Twitter上でのやり取りなだけで、このColabおじさんが言ってる通りになる保証なんて全くないんであれですけど、有料ならセーフの可能性があるのであれば一定数はこのままColabに残りそうですね。
とは言え、個人的には以下の懸念点があるのでオススメはしません。
- Colabおじさんが本当にGoogle Colabの中の人なのか不明
- おじさんが本物のGoogle Colabの中の人だとして、この回答がGoogle Colabとして正式に採用された内容での回答なのかは不明
- リモートUI系全般が利用規約NG入るけどColabおじさんは見逃すって言ってるしどうなるか不明
- Colabおじさん的にOKでもAIで強制バンあった時に大変
まあ有料登録の道が多少なりとも明るいことはいいことなんじゃないか思うので、今後の動向を見つつ大丈夫そうなら登録もありくらいのスタンスでいます。
パターン2 ローカル環境構築
ils n’ont pas de pain? Qu’ils mangent de la brioche !
パンがなければケーキを食べれば良いようにGoogle Colabで使えないならローカル(自分のPCでGoogle Colabを使わずに)動かせばいいわけです。
が、画像生成で遊ぶための要求スペックは結構高く、Pythonやgitを使える環境にするのも素人にはかなり大変です。
まあ今の時代導入の記事はそこかしこにあふれていますし、chatGPTとかもあるので入れることはできるのかもしれませんが、バージョンが上がった時の保守とか入れてる環境が人によって異なるのでバグった時の解決策が見つかりにくいとかの問題があるんですよね…
Google Colabでstable diffusion WebUIを使えている状況ならみんな同じ環境なので誰かが問題解決すればそれがそのまま流用できたんですが、環境が違うと原因や解決法が異なる場合もあるのでそう簡単には行きません。
今の時点でゲームとかをするために強強PCを持っているならともかく、これを機に新しくPCを買おうみたいな考えの場合はやめておいた方が無難です。
なんにせよ今の環境でセットアップしてみるのはありですが、これで心が折れるのであればまあ無理ですね。
パターン3 バンされてもいいアカウントで継続
バンされてもいいアカウントなら継続して使ってしまうという解決策なのかわからない方法も一応あります。(いわゆる無敵の人)
実際にバンされるのかは今のところ不明ですし、この警告の結果、使用者が激減してstable diffusion WebUIを使ったとしても問題なくなるかもしれません。
とはいえ一般的な倫理観として利用規約を違反するのはダメでしょう。
まあ候補としてあげはしましたが、少なくともオススメできませんし僕はやらないですね。
パターン4 代替サービスへ民族大移動
Google Colabでstable diffusion WebUIを使えないなら他のサービスを使えばいいわけです。
が、あまりうまくいきそうにはないですね。
今まではGoogleという知名度があり安心して使えるところで日本語も充実している環境で行えていたというのがかなり強い要素で、民族大移動する先のサービスはGoogleには知名度もセキュリティ面での信頼も劣ります。(実際にセキュリティが弱くなくても)
日本語のサポートや今までのノウハウもほぼなくなることで挫折する人も多いでしょう。
今後Google Colab民がどこかに移動するのであれば、それについていくのが一番環境的にも楽だと思うので、今のうちに色々類似サービスを試してみるのは一応ありですが…
いったん開拓民に開拓してもらってからしれっとついていく感じでいいんじゃないですかね。
結局どうすりゃいいの?
有料もダメ、ローカルもダメ、無視もダメ、移動もダメとなればどうすればいいのか?となりますが、どうすりゃいいんでしょうね…
とりあえず、すぐに解決する方法は僕には思いついていません。
僕の取る対応としては、「見」ですね。
開拓民が他の良いサービスを見つけてノウハウを共有してくれればそれについていきますし、開拓民が散らばって情報が使いにくくなったら、WebUIを使わない方法を模索するかローカル環境を構築するのかなあ…
なんにせよ今までの無料でほぼ使い放題だった状態がおかしかったのでしょうがないと言えばしょうがないんですけどね…
最後のまとめ
今回は「【stable diffusion】Google Colabで警告が出てWebUIが使えない」というタイトルでWebUIを含んだ関数の実行の際に警告が出ることを記事にしました。
警告を読む限り Colab が使えなくなるだけっぽいですが、場合によってはGoogleアカウント丸ごとバンされる可能性も十分にあるので続行は絶対にしないでください。
このようになった原因は無料ユーザーのstable diffusion WebUIの利用によって使用量が増えたところが大きく、これ以上は限界でそのほかの本来の利用に支障をきたすからということらしいです。
まあ無料だった今までがおかしいんですよね…
解決策は一応あるにはあるんですが、条件が厳しかったり不確かだったりとあまりにもオススメできるものじゃないので、何とも言えないところです。
一応以下の通りですが、どれも自信をもってオススメできるものではないです。
まあAIで画像生成できないとめちゃくちゃ困るわけでもないのでいったん僕は「見」することにしたんですが、いつまで経っても解決しそうにないのであれば、何かしらの対策はしようと思います。
少なくとも今の状況でGoogle Colabでstable diffusion WebUIを使うのはオススメできません。
こんな記事も書いてます。
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