なんとなく年末とか年度末に退職する人が多いですが、本当にそのタイミングがお得なヤメ時ですか?
どうせ辞めるなら一円でもお得になるように会社を辞めましょう。
例えば僕の会社の条件で最適なヤメ時というと3月退職、7月退職が良いヤメ時です。
次点で6月退職、そこを逃してしまったら9月退職、12月退職とするのが悪くないヤメ時になります。
もちろん僕の会社の条件とあなたの会社の条件は一致していないところもあると思います。
どうしてこのヤメ時が良いヤメ時なのかについて、この後の解説を読んで自分に合った最適なヤメ時を見つけてください。
前提条件

まずはヤメ時を考える上での前提条件を確認します。
一般的な企業がどうなってるかはいったん置いておいて、まずは自分の会社の前提条件を書き出します。
まずはボーナスです。
年間に何回で何月にもらえるのか?
ボーナスは会社によって支給月や支給金額がバラバラで振れ幅が非常に大きいです。
僕の場合は6月と12月の年間2回で1回あたりの金額は給料の1.6か月分くらいになっています。
貰うための条件もその月に会社に在籍しているという条件なのでシンプルですね。
続いて休暇です。
週何日休みで祝日や年末年始、夏休みや冬休みはあるのか?
そもそも普通に働いている場合の休日は土日祝休みの完全週休二日制かつ祝日休みとなります。
これにプラスして有給休暇と夏季、冬季の特別休暇がもらえます。
付与のタイミングは有休が3月1日、夏季休暇が7月1日、冬期休暇が12月29日となっていて有休は1年間で好きなタイミングで、夏季休暇は7月~9月の間で好きなタイミングで連続5日間使うことができます。
付与の条件は特になく在籍していれば普通にもらうことができるので可能ならフォローしたい条件ですね。
その他ゴールデンウィークなどのタイミングで特別休暇が付いたり付かなかったりしてだいたい有休含めずに年間130日くらいの休日になることが多いです。
他にもいろいろ考慮すべき点はありますが、単純に考えるのであればボーナスと休暇の2点だけ考えればOKです。
例えば僕の場合だと福利厚生が3月にポイントでもらえたりするので特別に強い恩恵のあるものは各自追加して考慮するといいと思います。
とはいえ今回は単純化と一般化のためにこの条件だけで考えていきます。
先ほどあげた前提条件を強い順に並べると
- ボーナス
- 有給休暇
- 夏季休暇
- 冬期休暇
- ゴールデンウィーク
- シルバーウィーク
- その他祝日
となりますかね。
単純にボーナスは残業抜きの1.2か月分くらいの給料と同じだけ金額が勝手に入ってくるので最優先で考慮したい部分です。
次に有休も最大20日分の休みが付与されるので1か月分の給料と換算できるでしょう。(残業代なしなので実際は0.8~0.9か月分くらい)
ここからは恩恵がガクッと落ちますが有休5日分の夏季休暇と冬期休暇も恩恵としては十分強いでしょう。
その他は誤差みたいなものですが一応ランク付けしています。
各月のメリット・デメリットの考察

前提条件と恩恵について判断できる材料ができたので各月にそれを当てはめて考えていきます。
1月 オススメ度△
メリット
- 冬休み
- 祝日1日
デメリット
- 31日
- 有休付与まで2か月
冬期休暇が4日間、祝日が冬期休暇と被る元日を除いても成人の日があるという単月で見ればそれなりに悪くない月です。
しかし1月は31日まであることから労働日数が多くなるデメリットがあります。
また、強恩恵の有休付与まで残り2か月である点も高期待値をみすみす取りこぼしていると判断できるため1月ヤメはオススメできません。
どうしてもすぐに辞めたい場合は仕方ありませんが、有休を駆使して3月まで粘りましょう。
2月 オススメ度×
メリット
- 祝日2日
- 28日(29日)
デメリット
- 有休付与まで1か月
そもそも2月は28日までしかなくさらに祝日が2日もあることでかなり労働日数が抑えられているので単月で見ればこれまた悪くない月です。
しかし3月の有給付与まで残り1か月である点は無視できるほど小さなものではなくやはり2月ヤメもオススメすることはできません。
1月と同様に有休を駆使して3月まで粘りましょう。
2月であれば最悪有休がなくなってしまっている場合でも欠勤をして無給休暇とペナルティを受け入れつつ3月の有休を待つという選択もあります。
どうせ仕事を辞めるのであれば評価が下がるやボーナスの係数が減るなどのペナルティは無視できるものになりますからね。
3月 オススメ度◎
メリット
- 有休付与
- 祝日1日
デメリット
- 31日
待ちに待った有休が付与される月です。
1月2月に辞めようと検討していた人たちはこのタイミングこそヤメ時で間違いないと言って良く3月ヤメは非常にオススメできます。
次の4月はしょうもないレベルで何もないですがその後の5月、6月、7月が激熱なので有給の取得日数が少ない人は3月ヤメ、多い人は6、7月ヤメがいいでしょう。
年度末ということもあり次の職探しや転職にも若干有利かもしれません。(個人的には失業給付と再就職手当をもらわずに即転職はオススメできませんが)
4月 オススメ度×
メリット
- 祝日1日
- 30日
デメリット
- GWまで1か月
- ボーナスまで2か月
- 夏休みまで3か月
祝日1日かつ30日までということで単月で見れば良くも悪くもない普通の月です。
ただし5月、6月、7月が激熱ということを考慮すると4月ヤメはあまり良い選択とは言えないでしょう。
とは言え3月に有休を大量に保有している状態で最終出社を済ませて有休消化が4月にまで伸びる場合は4月ヤメ(実質3月ヤメ)でいいかもしれません。
5月 オススメ度△
メリット
- GW
デメリット
- 31日
- ボーナスまで1か月
- 夏休みまで2か月
ゴールデンウィークがあるので人によっては最初の1週間丸々休みになったりする激熱な月です。
とは言え31日まであることや翌月ボーナスがあることを考慮するとヤメ時としては少し早く5月ヤメもあまりオススメできないと言えるでしょう。
どうせここまで来たのであればボーナスまでは引っ張るのがオススメです。
6月 オススメ度◎
メリット
- ボーナス
- 30日
デメリット
- 祝日なし
- 夏休みまで1か月
ボーナスが入ってくる単月で見ても最強レベルの月です。
その分デメリットもそれなりで祝日がなく、あと1か月踏ん張れば夏休みという正念場。
ヤメ時としては悪くないので6月ヤメも十分にオススメですが、7月の夏休みをカバーしてしまうのが個人的にはオススメです。
会社によっては夏休みは8月に一斉にとったりするかもしれませんがその場合は6月でスパッとヤメてしまう方がいいでしょう。
7月 オススメ度◎
メリット
- 夏休み
- 祝日1日
デメリット
- 31日
- SWまで2か月
夏休みが取れるし祝日もあるので単月で見るとかなり強い月になります。
次の8月がものすごく寒い月なのでヤメ時としては最適です。
6月ヤメか7月ヤメは好みや会社の仕組みで判断するといいかもしれません。
個人的には夏休みをカバーしつつ有休を6月ヤメよりも緩やかに消費できる7月ヤメが12か月の中で最もオススメです。
有休は6月ヤメのほうが濃度が濃いんですが、実際に使うとなると基本的にはそれ以前から準備が必要になってきますからね。
8月 オススメ度×
メリット
- 祝日1日
デメリット
- 31日
- SWまで1か月
特にこれと言って強みのないしょうもない月です。
会社によってはお盆に一斉に夏休みをとるところもあるかもしれないのでその場合は多少熱いですが、その場合は7月が激寒なので6月のボーナス後即ヤメを推奨します。
31日まであるし祝日は1日しかないし来月はシルバーウィークもあるので8月ヤメはマジでないですね。
逆に退職ではなく転職の入社日の際でも入社は8月からではなく9月からなど8月は避けておいた方がいいかもしれません。
9月 オススメ度○
メリット
- 祝日2日(SW)
- 30日
デメリット
- ボーナスまで3か月
シルバーウィークがあることで祝日が最低2日ですが年によってはさらに増える可能性を秘めた月です。
正直別に強くないので激寒の8月を入れてまでわざわざここまでカバーする必要はないんですが、後ろの2か月が激寒すぎるので辞めようと思っている人はここが最後の砦となります。
有休の残り具合があまりよくなく6、7月で突然辞めたくなった人がここで駆け込むくらいの使い方になりますかね。
あまりオススメできないですが、ここを逃してしまうと寒すぎるので9月ヤメは損切り的な意味合いで一応オススメです。
10月 オススメ度×
メリット
- 祝日1日
デメリット
- 31日
- ボーナスまで2か月
特にこれと言って強みのないしょうもない月です。
8月と同じレベルで何もないしここで辞める理由は11月も寒いので損切り的な意味合いで辞めるくらいですね。
当然10月ヤメはオススメできないです。
11月 オススメ度×
メリット
- 祝日2日
- 30日
デメリット
- ボーナスまで1か月
- 有休付与まで4か月
祝日や30日といったメリットはありますが、11月ヤメは12か月のうち最もヤメ時としてオススメできない月です。
12月のボーナス前であることや有休付与まで残り4か月となっておりこんなタイミングで辞めるくらいなら12月か3月まで引っ張った方が絶対いいです。
当然すぐに辞めたくなったんだという気持ちの人もいるかもしれませんが、2月同様有休消化と場合によっては欠勤を駆使して12月のボーナスまで粘りましょう。
12月 オススメ度○
メリット
- ボーナス
- 冬休み
デメリット
- 31日
- 有休付与まで3か月
天皇誕生日が2月に移動になったので祝日がなくなり若干寒いですが、冬休みとボーナスがあるのでその点は補って余りあるでしょう。
このぐらいになってくると次の有休付与が気になってきますが、3か月はそれなりに長いので辞めたいと9月のあたりから思っていた人にとっては本当のラストチャンスになるでしょう。
一応年末という区切りのタイミングで会社を辞めて新年度に向けて職探しをするというパターンもあります。
その場合間が丸々3か月空くので失業給付は満額もらえますが、再就職手当はもらえなくなります。
まあ再就職手当よりも失業給付のほうが強いんで対して気にするほどのことでもないですが。
結局最適なヤメ時は?

以上のことを踏まえて最適なヤメ時を考えます。
上のほうでも書きましたが、
- ボーナス
- 有休
- 夏季休暇
- 冬期休暇
- ゴールデンウィーク
- シルバーウィーク
- その他祝日
が強い恩恵順に並べたものになります。
有休付与のある3月、ボーナス支給のある6月、12月に会社を辞めるのは理にかなっていると言えるでしょう。
ずば抜けて強い恩恵をカバーしていればほぼほぼ間違いはないです。
そして有休付与のある3月に近ければ近いほど有休の恩恵を効果的に発揮できるのでオススメです。
3月に近いヤメ時は1年で使うように付与された有休を短い期間で使えるので休みの濃度が違います。
続いて弱恩恵をカバーするのであれば夏休みのある7月、シルバーウィークのある9月が候補にあがるくらいかなといったところ。
逆に絶対やめちゃいけないのが翌月に強恩恵のある2月、5月、11月です。
特に5月自体はゴールデンウィークもあり3月の有休付与から近いので一見よさそうますが、後ろにボーナスと夏休みという強恩恵があるのでここでの退職は全くオススメできません。
有休連打は失業給付金が少なくなるというデメリット
注意点として、退職前の6か月の給料をもとに失業給付金は計算されるということを認識しておきましょう。
有休付与からそのまま有休連打をして退職すると残業代が全く入っていない給料が数週間~3か月ほど続くことになってしまいます。
これでは残業代0で失業給付金が計算されてしまうのでもらえる金額が少なくなってしまいます。
有休付与とほぼ同時に辞めるのであれば別に気にするようなことでもないと思いますが。
しかし、例えば来年までに辞めると心に決めたのであれば有休をうまいこと先に消化しつつ退職予定6か月前あたりから残業、通勤手当などを駆使して賃金日額を上げていくという方法がオススメです。
最後のまとめ
今回は会社の最適なヤメ時について考えていきました。
どうせ辞めるなら1円でも多くもらって会社を辞めたいですよね。
人によって条件が違うかもしれませんが僕の条件でいうと
- 有休が付与される3月
- ボーナスが支給される6月
- 夏季休暇があり有休付与とボーナス支給から比較的近い7月
が退職時期としてオススメです。
とは言えこれでは上半期に固まりすぎてしまっているのでここを逃してしまった場合は
- シルバーウィークがある9月
- ボーナスが支給される12月
に退職すると良いでしょう。
ボーナスが年1回だったり有休の付与が4月だったりと人によって前提条件が変わるとは思いますが、その辺は個人で調整してください。
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